(せいりょうじわにぐち)
【美術・工芸】
清凉寺(榊野町)所蔵。面径22.1cm、肩厚7.8cm、銅鋳造、天正2(1574)年銘。耳は太い半円形の両面式で幅が4.9cmと大きい。面は両面ともに同文で3区に分け、一面の銘帯には陰刻銘をめぐらし、2本1組の紐帯で区分された撞座区は中央に10個の花文を散らし、中房に3個の蓮子を入れる。この撞座の特徴から豊川の鋳物師中尾の作品と認められる。中区は2条の紐帯で、銘帯も2本1組の紐で区分される。陰刻銘は、「御申之鰐本願道林□求之於用當/〓(ウーン)/天正/一(ママ)年甲戌正月十一日信心大〓(ウーン)主敬白志」とある。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻437ページ
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