絶家

 

(ぜっけ)

【民俗】〈社会生活〉

家の永続は人々の願いであったが、家に跡継ぎがなく絶えることもあった。この絶家をツブレカド(潰れ門)、ツブレヤシキ(潰れ屋敷)などといっている。親戚や同族、また他人が絶家を再興するという慣行は、三河山間部から東へ静岡県の浜名湖北部地域辺りまで分布しているが、市域平野部では聞かれない。伊熊、杉本(旭地区)ではカモン(本分家集団)の家が夫婦で入り、廃絶の家の仏壇、墓地などを引き継ぎ再興した例がある。〈社会生活〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻544ページ、16巻503ページ