総合野外センター 

 

(そうごうやがいセンター)

【現代】

宿泊体験を中心とした野外活動や集団活動等を行うための青少年育成施設。高度経済成長期に自動車産業を中心に急激な人口増加を続けた豊田市は、当時、全国から毎年3000人余りの若年就職者を受け入れており、人口の3分の1が勤労青少年という状況に立ち至っていた。青少年に関わる問題への対応が早急に取り組むべき課題として意識されるようになり、昭和41(1966)年10月に「青少年健全育成都市」が宣言され、青少年対策が本格化、それに伴って青少年教育の一環として六所山一帯に野外センターを建設する構想が持ち上がった。当初計画では①生活を中心とした活動の場(青少年キャンプ場、少年自然の家など)、②自然観察を中心とした場(原生林、ハイキングコースなど)、③若者の夢や心を伸ばす活動の場(若人の森、天下の広場)、④体育を中心とした活動の場(運動広場など)、水を中心とした活動の場(ボート、カヌーなど)であることが掲げられ、昭和45年7月に豊田市青少年キャンプ場がオープンした。その後、昭和50年に少年自然の家本館および体育館が完成し、昭和57年には六所山・炮烙山へ登るハイキングコースが6コース整備され、六所山山頂に展望台が設置された。平成に入っても、平成2(1990)年に多目的ホール、同14年に新少年自然の家、同21年に雨天キャンプファイアー場などが建設され、周辺施設の整備も進められた。

『新修豊田市史』関係箇所:5巻331ページ