大気擾乱

 

(たいきじょうらん)

【自然】

大気擾乱とは大気が定常的な状態とは異なった大気の乱れを意味し、地球の自転に伴う対流現象を含め、いろいろなスケールの擾乱が存在する。いわゆる擾乱は、力学的・熱力学的に大気が不安定となった時、不安定な大気を安定させる動きである。数か月単位で起こる惑星規模での擾乱は超長波、プラネタリー波、ロスビー波であるが、半球規模では偏西風、および偏西風波動による高気圧や低気圧、台風などの総観での擾乱は、メソスケール擾乱と呼んでいる。一般的には、偏西風波動に伴うトラフ(気圧の谷)では地上よりも上空の気圧が高まり、下降気流となって擾乱が発生する。前線の通過や台風の接近による大気擾乱は積乱雲を発達させ、集中豪雨や突風、竜巻の原因となる。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻183・185・249ページ