(たかおかこうじょう)
【現代】
本田町(高岡地区)に立地するトヨタ自動車株式会社(トヨタ自動車)の国内工場の一つ。乗用車の組立工場として建設され、昭和41(1966)年9月より稼働している。平成23(2011)年末現在で敷地面積は131万m2、従業者数は3150人を抱え、年産13万台を数えるトヨタ自動車屈指の主力組立工場である。トヨタ自動車の主力車種の一つであるカローラツーリングやカローラクロスのほか、RAV4やハリアーなどのSUV車の生産が行われている。高岡工場設立の経緯は次の通りである。1960年代半ばには個人用乗用車市場が急拡大し、トヨタ自動車工業株式会社(トヨタ自工)は月産5万台の生産体制を確立してトップシェアの座を確保した。その後、訪れるであろう10万台体制に備えるべく新車カローラを発表した。このカローラの生産工場として、刈谷との境界地区にあたる高岡地区に高岡工場を完成させるに至った。カローラは、累計販売台数で世界記録を樹立するなど、今なおトヨタ自動車が世界に誇るブランドであり、トヨタ自動車の市場シェア第1位と日本のモータリゼーション促進に貢献した自動車でもあった。それだけに、元町工場に次いで自動車組立工場として建設された高岡工場はその後も継続するトヨタ自動車躍進の原動力となった工場として位置付けられる。写真はトヨタ自動車株式会社提供。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻295ページ