(たかはしごう)
【古代・中世】
古代の賀茂郡に属した郷名。「たかはしのさと」とも読める。『和名類聚抄』の大東急記念文庫蔵本に「高橋〈多加波之〉」と訓みが記されている。挙母郷と矢作川を夾んだ対岸の地という説や、豊田市の高橋町を含む周辺地域とする説がある。石神遺跡から出土した木簡に、壬辰年(持統天皇6年)の年紀と高橋里から「物部□乃井」が都へ米6斗を貢進したことが記されている。「賀茂郡高橋郷物部千麻呂」と記した荷札木簡が平城宮の内裏北外郭東北部の溝から出土しており、やはり物部姓の人名がみえる。
『新修豊田市史』関係箇所:2巻74ページ