(だんどしゅちくじょう)
【近代】
明治19(1886)年に段戸山(北設楽郡設楽町)に設置された馬の種畜場。前身は11年に夏焼村(稲武地区)で設立された産馬学校、およびその後継で12年に段戸山に移された産馬講習所。いずれも三河産馬改良の中心施設であった。主な業務は、北設楽郡・南設楽郡・東加茂郡の馬生産者に対して優れた種牡馬の種付を供用することにあり、27年12月時点で種牡馬6頭(洋種2頭・雑種3頭・内国種1頭)、繁殖用牝馬4頭、育成牡馬2頭を繋養していた(産馬改良実況報告書)。初代場長は古橋家の番頭であった古橋義周。34年に国立の愛知種馬所が設立されることになり、用地を明け渡して廃止された。
『新修豊田市史』関係箇所:4巻180・307・319ページ、12巻334・344ページ