段戸小起伏面 

 

(だんどしょうきふくめん)

【自然】

三河高原に認められる3段の小起伏面のうち、最も高い標高1000~1100mの小起伏面。小起伏面とは、山地のなかで、起伏が小さく尾根がほぼ同じ高さに揃う(定高性がある)尾根を連ねた地形面のことで、かつて、海面近くまで侵食されて平坦になっていた後、地殻変動で隆起したものである。このような小起伏面は、海面近くまで侵食されて平坦になっていた時期の名残である。段戸小起伏面は、碁盤石山、段戸山(鷹ノ巣山)、寧比曽岳、出来山などの山頂部にみられる。段戸小起伏面が分布する区域では、花崗岩類のほか、新生代新第三紀中新世(2000~1400万年前)の岩村層群・明智(礫岩)層が侵食されて小起伏面ができている。したがって、段戸小起伏面の形成は、岩村層群や明智(礫岩)層が堆積した後ということになる。侵食平坦化された後、現在の高さにまで隆起した。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻10・19・31ページ

→ 三河高原領家花崗岩類