(ちいきかいぎ)
【現代】
地域会議は平成17(2005)年に導入された地域自治区の下に新設された。当初は26であったが、平成23年に藤岡南(藤岡地域自治区)が、平成28年に浄水(挙母地域自治区)が新たに設置され28になった。地域会議は中学校区を単位とする地区コミュニティ会議と同じエリアに設置され、都市内分権(地域自治システム)を推進するうえで最も基礎となる単位である。また地域会議は行政機関(地方自治上の位置付けでは審議機関)であるため、自主団体である地区コミュニティ会議とは異なっており、共働によるまちづくりを推進するうえでの基本的な単位でもあった。地域会議の主な役割は、地域予算提案事業とわくわく事業の採択である。地域予算提案事業(平成21年度から実施)は、地域課題を解決するための予算も含む事業計画書を地域会議が作成し、市に提案したうえで予算に反映させて事業を実施するものである。1地域会議で上限2000万円とされている。初年度は17地域会議において23の事業が実施された。事業種別は市街地から中山間までの広大な新市域を反映して、森林再生、定住対策、観光交流、公共交通、農業振興、文化活動(歴史・伝統文化)、環境対策、防災対策、高齢福祉、健康増進(健康づくり)、自治振興、子育て支援、交通安全、地域づくりなど多岐にわたっている。なお平成30年現在、事業数は26地域会議で合計51実施された。一方わくわく事業とは、地域の人たちが主体的に地域課題に取り組む活動を支援する補助金制度であり、その審査を地域会議が行っている。1地域会議の総額は上限500万円で、1団体の交付額上限は100万円である。平成17年度から始まったわくわく事業は最初の5年間で1168の事業が実施されている。その後も順調に実施事業は推移し、平成29年度末までの13年間で延べ総数3509の事業が実施された。このほか地域会議は、市長からの諮問に対する審議・答申を行ったり、『地域会議だより』(写真)を発行したりしている。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻670ページ、14巻227ページ