児ノ口公園

 

(ちごのくちこうえん)

【現代】

北部土地区画整理事業の中で都市公園として整備されたことにはじまる。面積約2ha。昭和30(1955)年頃の五六川の暗きょ化に伴い、市営プールや野球場等の施設が整備され、広場にはブランコやジャングルジム、滑り台などが設置された都心における唯一の公園となった。その後、長らく五六川は地下水路として家庭排水等を処理する機能を担っていたが、矢作川浄化用水導入事業が決定、児ノ口公園再活性化事業が開始された。平成7(1995)年、五六川は多自然工法により再生し、公園内を蛇行して流れ、護岸は石積みで整備された。これにより多様な生物が生息できる空間が形成され、さらに平成8年には国道側に里山を造成し市民の手による約8000本の植樹がなされた。また、本来湿地帯として整備予定だったエリアは、共有の田として利用され、公園内の園路はほとんど舗装されていない。このように運動公園から自然公園への転換を図り、都心に豊かな緑地を提供したことは高く評価され、平成16年に土木学会デザイン賞を受賞した。


『新修豊田市史』関係箇所:5巻175・532ページ