地表水

 

(ちひょうすい)

【自然】

地球上の水は、一義的に温度・圧力に支配され、水蒸気、水あるいは氷としてその存在場所や形態を変えながら地球上を絶えず循環している。地表水は、天然水、人工水を問わず、水の循環のなかで地表に存在するすべておの水を差しており、地層中に存在する土壌水や地下水に対比して用いられる。地表水は、広義的には、河川水・大陸氷(氷河)・湖沼水などの陸水と海水とに分けられるが、おおむね陸水をさす場合が多い。陸水の存在量は地球上の水の総量のわずか数%にすぎず、そのほとんどが氷河・氷床(およそ70%)と地下水(およそ29%)として存在する。人間が比較的容易に利用できる河川水の存在量は、極めて少なく、地理的にも偏在しているといえる。日本における水道水源の割合は、地表水(河川水・ダム湖水・湖沼水)に依存する割合が約74%と非常に高くなっており、水の持続的な保全について、豊田市も含めて自治体を超えた広域的な視点を持って、流域規模で考えていく必要がある。

『新修豊田市史』関係箇所:23巻204ページ