長興寺多聞天像

 

(ちょうこうじたもんてんぞう)

【美術・工芸】

室町時代(15世紀)、絹本濃彩、縦230.0cm、横109.0cm、市指定文化財。四天王のうち北方を守護する多聞天は、毘沙門天とも呼ばれ単独で信仰されることもある。「絹本着色多聞天像」の名称で市の文化財に指定された本図は、甲冑姿の毘沙門天を中央に、その妻とされる吉祥天を向かって右、子とされる善膩師童子を向かって左に、いずれも立像で描く。吉祥天・善膩師童子の面貌や画面下半分の墨線には後補が目立つが、毘沙門天像の面貌をはじめ当初の表現をとどめた部分の表現は見事である。高さ2mを超える毘沙門天像の大作として注目される。

『新修豊田市史』関係箇所:21巻236ページ

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