堤工場

 

(つつみこうじょう)

【現代】

堤町(高岡地区)に立地するトヨタ自動車株式会社(トヨタ自動車)の国内工場の一つ。乗用車の組立工場として建設され、昭和45(1970)年11月より稼働している。平成23(2011)年末現在で敷地面積は94万m2、従業者数は5249人を抱え、年産37万台余りを数えるトヨタ自動車屈指の主力組立工場である。堤工場設立の経緯は次の通りである。トヨタ自動車工業株式会社(トヨタ自工)が念願の月産10万台を達成した昭和43年は、自動車の資本自由化に関する日米自動車交渉のさなかであり、昭和46年の資本自由化を見据えて、さらなる量産体制の確立を推し進める必要があった。そのため、元町工場、高岡工場に次ぐ、第3の乗用車組立専門工場として堤工場の建設が計画された。この堤工場は、当時の主力車種であったセリカやカリーナを生産する組立工場であり、国内輸送基地のある衣浦と元町工場を結んだ県道沿いに造成された県営工業団地に建設され、当時としてはコンピュータオンラインシステムを有した最新鋭の工場であった。写真はトヨタ自動車株式会社提供。


『新修豊田市史』関係箇所:5巻297ページ