鶴田卓池  1768~1846

 

(つるたたくち)

【近世】

岡崎の俳人。紺屋を営む商人。名古屋の井上士朗に俳諧を学ぶ。同門である刈谷の中島秋挙とともに三河俳壇に大きな影響を与え、士朗が没すると尾張俳壇にも影響を及ぼした。足助俳壇を開拓した秋挙が死去すると、門人の中心的存在である板倉塞馬が引き継いだ足助俳壇の指導を間接的に行った。卓池は門人や交友を記録した「諸国人名録」を残しており(岡崎市立中央図書館蔵)、門人・交友として記載された尾張と三河を併せた俳人は延べ600人にのぼる。卓池の書状からは、門人の取次に伴う謝儀や祝儀贈答・短冊の交換など、門人と交わされた具体的なやりとりがわかる。写真は、岡崎市立中央図書館所蔵の鶴田卓池自画像。


『新修豊田市史』関係箇所:3巻576・578ページ