(でんきでんどうど)
【自然】
電気伝導度(導電率または電気伝導率ともいう)は、水中の伝導率(電気の流れやすさ)の指標で、陽イオン・陰イオンのおおむねの総量を示す。すなわち、電気の通しにくさ(電気抵抗;単位はオーム(Ω))の逆数(電気抵抗の逆数=電気の通しやすさ)である。SI単位系ではジーメンス(S)の単位で表す。一般的には、電気伝導度を表す場合、Sではなく単位長さ当たりの量である伝導度mS/mなどと用いて表される。陸水では、下水・肥料の流出などの人為的活動における排水の混入、河口域では淡水と海水の混合状況の推定などに用いられる。この数値が、ある地点より下流で大きくなるとは、下流の地点までの間に、溶存成分量が大きくなった、すなわち、汚染状況の推定することができる。しかし、どのような成分(物質)が混入したまでは、推察できない。また、淡水域ではおおむね2~50 mS/mの値を示すことが多く、海水では約3000~5000 mS/mとなることから、単純に数値が高いからといって、「水質汚染である」と結論づけることはできない。矢作川の新富国橋では、3.4~5.7mS/m(2020)が観測されている。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻256ページ