(とうかいしぜんほどう)
【現代】
明治の森高尾国定公園(東京都)と明治の森箕面国定公園(大阪府)とを結ぶ総延長1697.2kmの長距離自然歩道。昭和44(1969)年1月に当時の厚生省(現厚生労働省)が東海自然歩道構想を発表するや、新聞各社は揃って「人間性の回復」、「人間らしく生きるための聖域」、「最も文明的な計画」などと好意的に報道し、当時の高度経済成長、高速交通網整備に対するアンチテーゼとして国民からも大きな反響があった。国立公園、国定公園、都・府・県立公園などの自然公園や国の重要な文化財などを探勝できるようコースが設定されている。このうち愛知県コースは昭和46年から49年にかけて整備され、新城市の鳶ノ巣山から犬山市のライン大橋に至る本線コースと寧比曽岳から岐阜県恵那市を通り、犬山市の善師野で再び本線に結ばれる恵那コースからなる。これらのコースに含まれる市内の見どころとしては、猿投神社、香嵐渓、平勝寺、寧比曽岳などがある。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻406ページ