(とうかいひこうき)
【近代】
昭和18(1943)年2月に創立されたトヨタ自動車工業株式会社(トヨタ自工)系の航空機エンジン製造会社。創立当初の社名は東海航空工業であったが、同一名称の企業がすでに存在したため、昭和18年4月、東海飛行機に社名変更。同社設立のきっかけは昭和17年6月に陸軍航空本部から航空機製造会社設立要綱が発せられたことであり、トヨタ自工60%、川崎航空機工業40%の共同出資で設立された。公称資本金5000万円、社長は豊田喜一郎。刈谷工場と衣ヶ原飛行場北側に位置する挙母工場とが建設された。だが資材割当の不足により航空エンジンの製作はできず、エンジン部品の製造に止まった。さらに挙母工場は、昭和19年12月以降、三菱重工業挙母工場に転用された。敗戦後は、昭和20年に愛知工業株式会社に社名変更したのち、自動車部品生産に参入。昭和40年、新川工業と合併してアイシン精機を設立し、令和3(2021)年にアイシンとなる。
『新修豊田市史』関係箇所:4巻673ページ