(どうねん)
【民俗】〈社会生活〉
年齢もしくは学年が同じ者をドウネン(同年)といい、近年、同年会が組織されることが多くなってきた。同年会の結成は、小学校卒業の時、消防団を退団する時、男性の42歳の厄年を迎える前が多い。男女混合のところもあれば、本地新田(挙母地区)、駒場(高岡地区)などのように男のみのところもある。鴛鴨(上郷地区)では会員の生まれ年の干支を同年会の名称としている。事業は忘年会、日帰りや宿泊の旅行などで、会員が亡くなると会葬に行った。振舞いをすることで厄を逃れる発想から、同年の行事は厄年の時に顕在化し、本地新田・鴛鴨・駒場・西岡・吉原(高岡地区)では正月に神社で初詣客への接待を行っている。氏神で厄払いをしてもらうところや、稲沢市国府宮のはだか祭に出かけてお祓いを受けるところもある。また、氏神の祭礼の余興で餅投げを行い、神社に灯籠、幕、提灯などを寄進することも多い。駒場では同年が盆踊りを主催している。〈社会生活〉
『新修豊田市史』関係箇所:16巻487ページ