(とちりようのへんかとすいしつおだく)
【自然】
ある地域の土地利用が変わったとき、その地域を流れる河川水や地下水の水質が変化することがある。例えば、森林や草原といった自然状態から住宅地や工場などに変化した場合、工場や住宅からの排水について、下水道の整備や合併浄化槽の設置し、水質の保全を図る必要がある。また、農業地域に変わった場合、施肥や農薬の散布により水質に萍郷を及ぼすことがある。土地利用の変化と水質汚濁の因果関係については、開発する前の対象地域の環境実態を把握しておく必要があるが、現状では開発前の詳細な調査が実施されるケースは多くは無く、水質に関して何かしらの問題が生じた際の因果関係が特定できない場合が少なくない。特に地下水については、地表から浸透した後に流れる速度が非常に遅いことから、地下水流動系によっては影響が現れるまでに年単位での時間が経過してしまう場合があり、因果関係の特定が非常に困難になってしまうことがある。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻273ページ