トノサマガエル

 

(トノサマガエル)

【自然】

アカガエル科トノサマガエル属のカエル。本州、四国、九州に生息し、国外では中国、朝鮮半島、ロシア沿海州にもみられる。緑色や褐色の基色に黒い斑点を不規則に持ち、よく跳ねる。繁殖期の雄は黄褐色の婚姻色を呈し、雌は逆に白黒の明瞭なモノトーンとなる。溜池や水田などの浅い水域で繁殖し、変態後は水場から離れて山地の林道に出現もする。市域では平野部から丘陵地、山地まで、水田を中心に全域でみられる。平野部で高密度に生息している場所は多くないが、繁殖盛期に鳴き声調査を行うと低頻度ながら生息が確認できる場合が多い。山地では時に非常に高密度で生息している場合があり、特に春先の早い時期から湛水している水田には多数の個体が集中して産卵し、幼生の密度は非常に高くなる。国の準絶滅危惧種。


『新修豊田市史』関係箇所:23巻539ページ