『豊田市史』

 

(とよたしし)

【現代】

昭和51(1976)年の市制25周年記念に第1巻が出され昭和62年までに全13冊が刊行された旧豊田市域最初の自治体史。昭和26年挙母市制施行記念に初代渡辺釟吉市長が提唱し市立図書館内に郷土室(郷土研究室)が設けられ挙母市史編さん事業が開始されたが、刊行には至らなかった。しかし市史刊行を希求する郷土史家・文化財保護委員等により資料収集や調査・研究が続けられた。その後、豊田市への市名変更の混乱を経て、豊田大塚古墳発掘等による歴史への関心の高まりの中、上郷町(昭和39年)、高岡町(40年)、猿投町(42年)、松平町(45年)との合併が行われたこともあり、新しい市域の共通の歴史書の編さんとして事業が実施された。また平成17(2005)年4月1日に豊田市と周辺6町村が合併し新しい市域となったことで翌18年度から『新修豊田市史』の編さんが開始された。この新修豊田市史編さん事業では資料調査が重視され最新の学術研究に基づく新しい歴史書の作成がめざされた。地域委員を選定し情報収集を行い広域となった市域の調査に努めた。地質・気候・水文・動植物・災害等自然環境を知るための調査も実施され1冊として刊行されたことは特筆される。


『新修豊田市史』関係箇所:5巻352ページ