(とよたしびじゅつかん)
【現代】
豊田市美術館は、市街地を望む小坂本町のかつて挙母城(七州城)のあった高台に、平成7(1995)年11月11日にオープンした。設計は建築家・谷口吉生による。鉄筋コンクリート地上3階、地下2階建。高橋節郎館を併設している。建築の内部の構成は、敷地の高低差を利用して立体的な機能配分が行われている。敷地の3つの高低差のうち一番低いレベルには事務管理関係の諸室と搬入口があり、一番高いレベルは庭園として整備された。建築の外観は、常設展示室、企画展示室、高橋節郎館の3つの特徴ある展示空間とそれらを結び人工池に面して延びる回廊によって構成されている。外観の中心にあるガラスで覆われた白い構造体が常設展示室で、夜は光の箱となって周辺の庭園を照らしている。建築の両端部の、緑の石で覆われた構造体の一方が企画展示室で、他方が高橋節郎館である。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻522ページ