(とよたしみんかつどうセンター)
【現代】
平成10(1998)年に特定非営利活動促進法(通称NPO法)が施行され、全国的に市民活動が活発化するなか、豊田市でも平成13年10月25日T-FACE A館9階にとよた市民活動センター(センター)が開設した。特にNPO活動に代表される市民活動の支援・促進機関という位置付けだった。具体的には、各種NPOの相談会、情報提供(広報誌『つなぐ』の毎月発行、ガイドブック発行、とよた市民活動情報サイト開設等)、各種講座・研修・啓発事業などを実施している。センターへの登録団体数は初年度135団体であったが、10年後の平成22年には213団体へと約6割増加している。登録団体はすべてがNPO法人格を取得していたわけではなく、むしろ任意団体のほうが圧倒的に多かった。豊田市内に拠点を置くNPO法人数は平成13年度には8団体であり、登録団体に占めるNPO法人数の割合は5.9%にとどまっていた。しかし10年後の平成24年度には68団体が法人化しており、登録団体に占める比率も31.9%まで上昇した。また活動分野別登録団体を確認すると保健・医療・福祉分野が最も多い。平成13年度では全体の36.3%を占め、福祉分野との親和性が高いことがわかる。併せて市民活動を支援する行政の補助金も創設された。平成15年のはじめの一歩補助金である(2年を限度に1年目10万円、2年目5万円の補助)。はじめの一歩補助金は平成22年度までに延べ65団体に助成を行ったが、平成23年度よりはじめの一歩補助金だけでなく、活動の継続性と組織強化を目的として活動ステップアップ部門(運営支援)、新しい課題に対して3年ビジョンをもつ取り組みを支援する新規事業チャレンジ部門(事業支援)を加え、3部門の豊田市市民活動促進補助金として継承されている。なお平成18年には市民活動促進条例を制定して制度的にも整備を図った。また活動団体・企業・行政をつなぐ市民活動コーディネーターである「つなぎすと」もセンター内のつなぎすとステーションに登録されている。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻548ページ