豊田地域医療センター

 

(とよたちいきいりょうセンター)

【現代】

昭和30年代から40年代にかけて豊田市では医療機関の不足が深刻な社会問題の一つとなっていた。開業医の数も周辺自治体に比して少なく、救急患者を岡崎市まで運ぶという事態が生じていた。歯科診療も深刻な状況だった。昭和46(1971)年から市議会と豊田市は、豊田加茂医師会、歯科医師会の協力を得て、新しい医療機関設置に向けて検討を重ねてきた。昭和51年4月1日、医療センター建設事務局を新設、細部にわたる検討が行われた。豊田地域医療センターは「公設民営方式」とすることになり、昭和52年3月4日(仮称)財団法人豊田地域医療センター設立発起人協議会が開催され、設立準備と許可手続きが進められていった。本館は昭和53年7月12日から建設工事に入り、昭和54年12月20日竣工、55年1月には医師会より継承した受託臨床検査業務が開始された。こうしてオープン式典は同年7月5日に挙行され、医療センターは、9月1日から救急入院診療を開始した。


『新修豊田市史』関係箇所:5巻379ページ