(とよたぼんち)
【自然】
矢作川が勘八峡を抜けたあたりから、鵜の首の狭窄部までの低地。盆地内には、矢作川の河床面(沖積面)が広がり、碧海面、籠川面や越戸面もみられる。盆地中央には豊田スタジアムがある。沖積面下には、矢作川が運び込んだ礫層や砂層(厚さ約40m)が広がる。かなり厚い(20mほど)泥層もはさまれているので、矢作川が鵜の首で堰き止められて水域ができていた可能性がある。盆地を埋める地層の基底は、豊田スタジアムのあたりでは、標高-5mほどにあり、その下は花崗岩である。盆地の周囲には挙母面が広がり、挙母面に開いた穴のような様相を呈する。いっぽう、盆地内には碧海面・越戸面・籠川面も分布する。このことから、盆地ができた時期は挙母面の形成後で、堆積が始まったのは碧海面形成期からということになる。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻49・54ページ