(にしひろせしょうがっこう)
【現代】
水質汚濁調査活動に貢献。矢作川や飯野川は昭和47年7月豪雨の影響で汚濁し、土砂採取や乱開発によって水質も低下した。西広瀬小では昭和50(1975)年から飯野川の川掃除を、翌年6月にはゲンジホタルの飼育を開始。7月からは矢作川と飯野川の水質汚濁調査を開始した。飯野川の清掃活動は校長の提案によるものであり、児童会を中心にPTAや地域の人々も参加していく。矢作川沿岸水質保全対策協議会(矢水協)の内藤連三による補佐も受けた。幡豆郡一色町(現西尾市)が同校の児童を潮干狩りに招待することで、行政や住民の交流が活発化。昭和54年には国土庁事務次官や滋賀県知事が同校を訪問し、河川美化と自然保護活動の先進校としてのイメージが定着。平成元(1989)年に飯野川クリーン作戦に参加し、平成4年からは川の上流や下流の施設を訪ねたり、他校との交流を深めたりしている。平成6年に飯野川で水生生物調査を開始。水質汚濁調査は昭和52年に500日、昭和54年に1000日、平成2年に5000日、平成15年に1万日、平成29年に1万5000日を達成。令和2(2020)年4月には1万6000日を達成している。調査20年、連続7000日達成の際、平成7年9月に記念式典および環境教育活動発表が行われた。式典には市役所・矢水協・矢作川漁業協同組合などの団体が出席。市役所環境部は全国の河川愛護運動の先駆けとなった同校の活動を周知するため、市役所ロビーに水質監視データ掲示板を設置した。8000日達成の際には、記念合同運動会が催されている。平成14年には1万日を見据えて「西広瀬2002年~1万日まであと1年~」と題する「カウントダウンのうた」が作成され、実際に達成した平成15年には水質汚濁調査一万日愛唱歌「水のハーモニー」が作成された。受賞歴の一部はつぎの通り。環境週間のかべ新聞コンクール環境庁長官賞(昭和53年)、矢作川をきれいにする会からの表彰(昭和63年)、地域環境美化功績者表彰(平成4年)、JC地球環境大賞(平成5年)、水資源功績者表彰(平成9年)、日本水大賞審査部会特別賞(平成11年)、朝日のびのび教育賞(平成18年)。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻398・555ページ、14巻415ページ