(にっけいじん(にっけいブラジルじん))
【現代】
「日系人」とは、日本の各地から北米や南米、フィリピン、ハワイ等へと出移民した日本人ならびにその子孫のコミュニティのこと、すなわち「日本」に民族的ルーツをもっている人々を指す。特に南米のブラジルには、明治41(1908)年に笠戸丸がサンパウロ州に向けて最初の出移民を運んで以降、約80年間に約26万人が渡航し、その子孫を含めると200万人弱の日系ブラジル人コミュニティが形成されているといわれる。平成2(1990)年6月に施行された出入国管理及び難民認定法の改正によって、日系人に「定住者」の在留資格が認められるようになると、経済の不安定な南米からそうした日系人が「デカセギ」者となって来日し、自動車産業をはじめとする工業都市に集住する現象がみられるようになった。豊田市では保見団地がそのような日系ブラジル人の集住地区として知られている。
『新修豊田市史』関係箇所:5巻540・542ページ
→ 保見団地