如意寺源海上人坐像

 

(にょいじげんかいしょうにんざぞう)

【美術・工芸】

像高39.5cm、檜材寄木造、内刳、玉眼、彩色。本像は、如意寺(力石町)の開基である源海(1164~1253)の肖像彫刻である。南北朝時代の制作とみられ、源海の肖像彫刻の中では最も古い作品とされる。その姿は、円頂で、顔を正面に向け、裙・右衽の合わせ襟の衣に袈裟を懸け、合掌して結跏趺坐する姿であらわされている。平成24(2012)年度に修復を受けており、その際に玉眼裏から発見された紙片銘文によって、本像は天正13(1585)年に修理が行われたことが確認できる。本像に用いられている檜材は三河檜の特性である潤沢な樹脂分、粘り強い木質を示すことが指摘されており、本像は当地で制作された尊像とみられる。市指定文化財。


『新修豊田市史』関係箇所:21巻42ページ