(ねったいや)
【自然】
日最低気温が25℃以上の日を熱帯夜と呼び、夏の寝苦しさの指標として使われることが多い。熱帯夜は南西諸島で多く、最高で年間100日を上回る場所もある。我が国では、日本列島が北太平洋高気圧に覆われる全面高気圧型や南高北低型に出現する確率が高く、特に都市域では夜間から早朝にかけての放射冷却による冷え込みが少なく、熱帯夜になる確率が高くなる。このため、近年は高齢者が建物内で熱中症によって搬送されるケースが多くなった。これは、都市化の影響で熱容量の大きな建築物や都市構造が夜間になっても熱を放出し続けるからである。特に内陸部に位置する豊田市中心市街地は、夜間から早朝にかけて陸風前線地域にあたり、不快指数が高まる傾向があるため、夜間の体温調節に注意が必要である。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻154・159・162ページ