能見城跡

 

(のうみじょうあと)

【考古】

旭地区榊野町桜県の標高330mの丘陵尾根上に所在する中世城館遺跡。丘陵南に阿摺川の支流大井川が流れ、眼下には足助と恵那市岩村を結ぶ美濃街道が通る。平成10(1998)年に県道建設に伴い県埋蔵文化財センターが2400m2を発掘調査した結果、15世紀後半の平坦面3か所と土塁状遺構、階段状遺構などが検出され、その周囲から古瀬戸製品や土師器皿などが出土した。また廃城後の遺構として土坑墓が3基確認されている。本城跡は、足助鈴木氏の砦の一つであった可能性がある。

『新修豊田市史』関係箇所:20巻575ページ