後産      

 

(のちざん)

【民俗】〈人の一生〉

出産後後産(胎盤)が排出されない時、北(小原地区)ではタワシの水を飲んだり、タワシを屋根棟に放り上げるとよいとされた。子供は後産を埋めたところを最初に通ったものを怖がるとされ、大蔵(足助地区)では方角をみて屋敷内に埋めたり、ナンドの床下に埋めたりした。後産は穢れたものとも見なされ、山間部のムラでは方角をみて山に埋めたり、死んだ馬を埋葬した馬捨て場に埋めたところが多く、平野部のムラでは墓場にある穴に捨てた。〈人の一生〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻618ページ、16巻560ページ