(はくさんじんじゃとうせいこまいぬ(うんぎょう))
【美術・工芸】
高さ19.7cm。室町時代後期に、古瀬戸窯または大窯で生産されたと考えられる吽形の狛犬である。方形の底板に手捏ね成形の直線的な体部が付き、正面を見据える両眼と閉じた口の頭部が表現され、鉄釉が施されている。本作品は、体部の直線的な形状や、細く長い前肢の形状については、瀬戸市昔田窯・桑下東窯や多治見市小名田窯下窯(いずれも大窯)出土例と類似しており、大窯製品的な要素を有している。一方、後肢の表現は、大窯における出土例よりやや古相を示すことから、古瀬戸窯の製品の可能性も考慮しておきたい。市指定文化財。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻451ページ
→ 陶製狛犬