(びしゃもんてん)
【美術・工芸】
毘沙門天は、四天王のうち北方を守護する多聞天のことで、仏像の名称では単独であらわされる場合には毘沙門天、四天王の一尊としてあらわされる場合には多聞天と呼ぶ。毘沙門天は、単独像としてあらわされる場合のほか、①不動明王とともに堂内に安置される主尊の護法尊像としてあらわされる場合、②妻・吉祥天、子ども・善膩師童子とともに家族としてあらわされる場合、③十二天の一尊像としてあらわされる場合などがある。また、毘沙門天の両足裏を地天女が両手で支える姿であらわされる毘沙門天のことを特に兜跋毘沙門天と呼ぶ。