(ヒメタイコウチ)
【自然】
東海丘陵要素植物群落を形成するシラタマホシクサやハッチョウトンボ等とともに湿地環境を代表する水生半翅類(カメムシ目タイコウチ科)。全国的な希少種となっており、愛知県レッドデータブックの準絶滅危惧(NT)に選定されているのは、飛ぶことができず湧き水などのある特異な地域の湿地にしか生息しないためであろうが、県内における産地、個体数は比較的多い。特に市域では広範囲に分布し、多くの湿地や水路などで見かけるお馴染みの種である.体長約20mmと小型だが、肉食で体に見合う小昆虫などに口吻を突き刺してその体液を吸う。近縁種にタイコウチがあるが、ヒメタイコウチに比べて二回り大きく、飛ぶことができる。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻485ページ