平戸橋

 

(ひらとばし)

【近代】

明治15(1882)年5月、矢作川の越戸村上井畑と平井村古鼠天王前をつなぐ全長153m、幅3.64mの木造橋として架けられ、現在より約500m下流にあった。これにより、枝下から渡船で渡っていた矢作川を多くの荷物とともに橋で渡ることが可能となった。田中正幅西加茂郡長が平井村の「平」と越戸村の「戸」を取って平戸橋と命名したとされる。だが、完成後まもなくの明治15年9月1日に洪水で流失、明治16年に建て替えられたが、明治22年9月に再度流出したため、明治23年に架設橋として完成した。明治25年、飯田街道の改修工事に伴って工事が着工され、明治28年に現在の位置に木造トラス橋として完成した。大正元(1912)年9月の暴風雨で流失した後、大正2年10月に従来の橋脚に鉄製のトラス・木材の橋板を用いて改修された(写真)。その後も、度重なる改修工事を経て現在に至っている。


『新修豊田市史』関係箇所:11巻318ページ