（ふるはしちのり）
【近代】
明治14（1881）年6月1日、北設楽郡稲橋村で古橋義真の長男として誕生。明治28年、稲橋尋常高等小学校高等科卒業。佐藤清臣の私塾真澄舎で学んだ後、明治33～35年に東京遊学。この間、常磐地方や北海道を視察。明治42年、家督相続し源六郎を襲名。明治45～大正8（1919）、大正15～昭和4（1929）、昭和5～9、昭和10～15年に稲橋村武節村組合村長を務めた後、昭和15～20年の死去まで稲武町長。この間、明治43年に稲橋銀行頭取に就任し、昭和2年に岡崎銀行への合併を実現。大正元～3年に三河産馬組合長を務め、馬から和牛への転換を奨励。大正4年、稲橋村武節村組合献糸会長として大嘗祭用の原料繭を提供。昭和2年、矢作水力株式会社と村民との斡旋調停に努め、黒田ダム（昭和9年完成）実現をもたらす。昭和6年に財団法人暉保会を設立し、昭和8年には同会による用地買収も奏功して、愛知県立農事試験場稲橋試験地の誘致に成功した。昭和18年、家業の酒造業を廃業。昭和20年12月29日に死去し、翌21年1月8日に稲武町葬。遺言に基づき、財団法人古橋会（現一般財団法人古橋会）が設立された。
『新修豊田市史』関係箇所：4巻127・550・567・710ページ