法眼の松

 

(ほうげんのまつ)

【近代】

昭和9(1934)年1月22日に国の天然紀念物に指定される。野見町の野見小学校敷地内に所在した(写真)。文部省の調査報告書では、幹高くそびえ、太い枝が四方へ広がり、樹勢豪壮にして雅致あり、黒松の巨樹として有数のものである、と評された。名称は、狩野法眼がこの松をみて筆をはしらせたが、みるたびに枝ぶりが変わり、ついに描くことができなかったという伝承による。病害と伊勢湾台風の被害により全樹枯死して再生の見込みがなくなり、倒壊の危険が生じたため、昭和36年4月5日指定解除され、伐採された。現在は4代目の法眼の松が育っている。


『新修豊田市史』関係箇所:4巻493ページ、11巻705ページ