(ほみだんちのぞうせい)
【自然】
保見町の北東側にあたる山地の南端部に造成された住宅団地。団地がある場所は、猿投山から南に延びる尾根の先端にあたり、主に花崗岩が露出する区域が造成された。団地の南端部には、活断層の猿投-境川断層が北東-南西に延びており、防災上の課題がある。猿投-境川断層は,1960年代の初期にその存在が明らかになり,1970年代後半には活断層として認識されるようになった。平成7(1995)年の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)以降,活断層に対する社会的関心が高まり、活断層の調査プロジェクトが全国的に始まった。猿投-境川断層もその一環として平成8年度に調べられている。活断層が地震を起こした時、真上の建物などの構造物に被害が発生する懸念が大いにある。そのため、アメリカのカリフォルニア州では、法律によって、断層の片側15mの範囲は構造物の建設禁止、片側150mの範囲で建設する場合は断層がないことを確認しなければならない。また徳島県では日本初の「特定活断層調査区域」という条例(平成27年)で、活断層の両側40mの範囲では、多数が利用する構造物の建設には詳細な調査が義務付けられた。
『新修豊田市史』関係箇所:23巻67ページ