前掛け 

 

(まえかけ)

【民俗】〈衣生活〉

前掛けは農作業や家事の際の衣服の汚れよけとしてつけた。戦前までは、縞木綿や絣の余り布を並幅一幅分使い、上部に紐をつけた長方形のものが使われた。若い女性は前掛けの紐の色を赤にした。前掛けの丈も工夫され、田では短い前掛け、家では長い前掛けと、使い分ける人もあった。戦後は既製品で、裾を丸く仕立てたサロン前掛けが使われるようになった。これは家事の時だけでなく、田植えでつけた話者もあった。〈衣生活〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻235ページ、16巻235ページ