松平城山城跡 

 

(まつだいらしろやまじょうあと)

【考古】

豊田市南部の松平地区大内町に所在する城館遺跡。矢作川左岸中山間地の標高約250mの丘陵頂部に築かれ、南側の谷筋にある大田集落を眼下に望む。通称「城山」で、「大田城」の別名がある。山頂部に主郭を構え、北側に開くU字状に延びた尾根上に土塁・堀切で画された曲輪が配置されている。東西約150m・南北約170mの規模は、市内最大級である。築城者は不詳であるが、角馬出の存在や小規模ではあるが石垣の多用、地域情勢等から16世紀後葉の築城で、徳川家康が築いた可能性が指摘されている。南西約1kmの山上には大給城跡、南東約1.6kmの山上には松平城跡が位置している。

『新修豊田市史』関係箇所:2巻563ページ、20巻398ページ