万加田遺跡 

 

(まんかだいせき)

【考古】

籠川と矢作川の合流点北東側の猿投地区新井町に所在する遺跡で、東側から延びてきた標高約40mの段丘末端付近(越戸面から籠川面)に位置している。平成12(2000)年11月に市教育委員会による発掘調査が行われ、縄文時代中期後半、奈良~平安時代、近世にかけての遺構が確認された。特に縄文時代中期後半の集落跡は特筆され、竪穴建物跡3基のほか、配石遺構を含む土坑8基や、土器埋設遺構などが検出されている。縄文土器は神明式期から取組式期までの中期後半に属するものがほとんどである(写真)。万加田遺跡の東側の船塚山と呼ばれた丘の上には、かつて船塚遺跡が所在していた。両者はともに縄文時代中期後半の集落遺跡であり、一連の遺跡として捉えることができる。なお、本遺跡では、古墳時代の滑石製模造品(勾玉)も出土している。


『新修豊田市史』関係箇所:1巻93・109ページ、2巻46ページ、18巻144ページ

→ 船塚遺跡