(みこまい)
【民俗】〈祭礼・芸能〉
宮神楽の笛太鼓に合わせ、手に鈴と扇などを持って舞う芸能。市域では、祭礼の際に神子舞を行うところが多く、舞う場所は拝殿で、2人から8人くらいで舞う。現在は地元の子どもたちが神子役を務めているが、かつては名古屋城下の繁昌院や大草村(長久手市)の三光院などに巫女(神子)の派遣を頼んだところもあった。西三河中部の神子舞は、熱田から出た知立神社の宮流神楽とともに伝承されているところが多く、市域も例外でない。神事の時だけでなく、祭礼中、宮神楽に合わせながら舞い、堤町(写真)、吉原町、駒場、高岡町、西岡町(いずれも高岡地区)、御船町(猿投地区)などで伝承されている。また、挙母神社のものは宮神楽は同じでも神子舞の様子が異なっている。ほかには瀬戸の山口から伝わったとされる八草町(保見地区)などの例も存在する。神子役が希望者に鈴のお祓いをして清める鈴祓いをするところもあり、熱田の神楽の特色を受け継いでいる。〈祭礼・芸能〉
『新修豊田市史』関係箇所:17巻395ページ