ミノ

 

(ミノ)

【民俗】〈衣生活〉

ミノにはオオミノ、セナカミノ、ゴザミノなどがある。オオミノは雨天の際の雨具として利用された。腕や前までも覆い、男女同形である。藁製が多いが、上等のものは棕櫚の毛で編んであった。オオミノを着て半日働くと、雨水が浸み込んで重くなってくるので、女性には大変だった。山野に自生するスゲでつくったミノは、水にぬれても軽いが、乾くと脆い。稲武地区ではオオミノの裏に蚕座紙をつけて、水が浸みないように工夫した。〈衣生活〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻265ページ、16巻265ページ