ヤギ乳

 

(ヤギちち)

【民俗】〈食生活〉

戦後、多角的な農業経営が推奨されると、市域平野部でもヤギを飼う家が増えた。レンゲを食べさせると良い乳が出て、朝晩2回絞ることができた。ヤギ乳は甘くておいしく、栄養補給のために飼育していた。母乳が足りない時の補いとして、沸かしてから赤ちゃんに飲ませた。野見(高橋地区)ではヤギ乳が残ると沸かして酢を入れてチーズを作った。少しの酢でよく固まり、豆腐のようになってそのまま食べてもおいしかったという。〈食生活〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻326ページ、16巻327ページ