山洞古窯           

 

(やまぼらこよう)

【考古】

市域西部の保見地区保見ヶ丘4丁目にあり、猿投山西南麓の一小支丘陵の西斜面に構築された平安時代中頃の灰釉陶器窯。保見団地造成に伴う事前調査として昭和47(1972)年に市教育委員会によって発掘調査が行われ、窖窯の一部(燃焼室と焼成室、残存長6m・幅1.6m)および灰原が検出された。燃焼室と焼成室の境に分焔柱、燃焼室には馬爪焼台がみられた。灰釉陶器の椀・皿類が大量生産された折戸53号窯式期(10世紀前半)に位置付けられる。

『新修豊田市史』関係箇所:2巻155ページ、20巻140ページ