(ユーじがたはさき)
【考古】
円弧形をした木製の鍬や鋤の身の先端部から両側縁にかけて装着された鉄製の刃先。古墳時代中期の5世紀代に朝鮮半島から伝わった。従来の鉄製刃先は、長方形の鉄板を折り曲げて木製の鍬や鋤の先端部に装着するものであったが、側縁部まで包み込んだU字形刃先を装着した鍬や鋤は耐久性が高く、田畑の耕作のみでなく、古墳の造営やさまざまな開墾、水路の掘削などの土木作業において絶大な威力を発揮した。市域では、上郷地区神明遺跡および同遺跡内に築かれた三味線塚古墳の周溝などから出土している。写真は、5世紀後葉の第3次調査SB28出土品。
『新修豊田市史』関係箇所:1巻304・325・394ページ、19巻256・734ページ