ヨバイ 

 

(ヨバイ)

【民俗】〈人の一生〉

かつては、若者たちが娘の家を訪問するヨアソビで交際が始まり、結婚に至る事例が多かった。その過程で娘の親に内緒で若者が訪れることをヨバイとかヨバハミと称した。実際には親も承知していて、黒田(稲武地区)では「ヨバイも来てくれない娘じゃしょうがない」と言っていたという。内緒でできた子をホッタゴと呼び、そうすれば結婚することになった。こうした習慣は、明治民法が施行されて家制度が強化されると廃れていった。〈人の一生〉

『新修豊田市史』関係箇所:15巻567ページ、16巻519ページ