(よりもとこふんぐん)
【考古】
猿投地区加納町の標高120m前後の丘陵尾根上に分布する5基の円墳からなる古墳群。1・3・4号墳は猿投グリーンロードの建設・拡幅工事に伴う発掘調査が行われた後に滅失してしまったが、2・5号墳は現存している。大松寺裏に残る2号墳は直径約12m・高さ3mの墳丘を持つ横穴式石室墳、3号墳は玄室長4.6m・最大幅1.2m・高さ1.2mの横穴式石室墳である。杯や提瓶などの須恵器、鉄鏃や鉄刀、瑪瑙製勾玉や耳環を出土した3号墳は最も古い6世紀後葉の築造、高蔵2号窯式期の平瓶を出土した4号墳は最も遅い8世紀初頭築造の終末期古墳で、いずれも猿投山南麓の狭い平地に依拠した有力者の墓とみられる。
『新修豊田市史』関係箇所:1巻415・417・501ページ、19巻422ページ