(りんしょうじうんばん)
【美術・工芸】
隣松寺(幸町)所蔵。縦48.8cm、横47.0cm、厚1.15cm、銅鋳造、永正3(1506)年銘。市指定文化財。吊手の頭部は3弧、吊手孔は2個、肩はやや張り、形は円形で繰り込みはない。撞座はかなり退化し、蓮葉も小さく、表は8葉、裏は9葉である。銘文は撞座をはさんで、「佐々木金剛寺」「永正三丙寅三月日」と陰刻されている。佐々木金剛寺は岡崎の上宮寺ではないかといわれている。この雲版は、徳川家康が永禄6(1563)年の三河一向一揆の際に敗れて本陣である隣松寺までこれを背負って逃れてきたと伝える。
『新修豊田市史』関係箇所:21巻426ページ
→ 雲版