関越自動車道沿いの地質断面図

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鶴ケ島町内を走る関越自動車道が開業したのは昭和五〇年八月のことである。関越道を建設するにあたって日本道路公団によって、事前の路線沿いの詳細な地質調査がおこなわれた。図―2は、これらの資料を中心に関越道沿いの地質断面図を編集しなおしたものである。この図から坂戸・鶴ケ島台地の地下の状況をよく読みとることができる。

図1-2A 坂戸・鶴ケ島台地の地質断面図(関越高速道路線沿い)
日本道路公団および日本住宅公団の資料から作成したもの


図1-2B 坂戸・鶴ケ島台地の地質断面図(関越高速道路線沿い)
紫崎原図

 断面では左側の坂戸・鶴ケ島台地と、右側にあたる高麗川の低平地では地質の構成があきらかに違っている。高麗川沿いの低平地は沖積地とも呼ばれ、一番新しい地層である沖積層(完新統)からつくられている。台地は洪積台地とも呼ばれ、完新統よりも古い洪積層(更新統)からできている。
 一部を除きいずれの地層も、地表では直接観察できないので、それ以下の地層の状況は井戸やボーリングの資料にたよらざるをえない。その意味でも、関越道、住宅団地、学校、上水道の水源井などの資料は、地下地質を知る大切な情報源となる。